そんな中でも特に増えたと感じるのが女性ライダーによる事故です。
ここ10年ほどは中年男性、つまり我々世代のおじさんによる死亡事故ばかりだった気がしますが、最近は違うような・・・。
Twitterでオートバイ関連の方をフォローしたりつぶやきを見る機会が多いのですが、表示されるのは女性ライダーの方が多くて、その増加具合をひしひしと感じます。
女性ライダーのSNSを見て、自分もオートバイに乗ってみたいと思う女子が多いような気がします。
女性が増えたことで、女性ライダーの事故が増えるのは当然ではありますが、今日のニュースはちょっといたたまれない。

我が娘を目の前で亡くすなんて、そんな残酷なことがあるでしょうか?
自分がオートバイに乗りながら、子供に乗っては駄目はエゴですが、少なくとも願わくば興味を持って欲しくないと思っています。
我が家の場合、次男坊が興味を持ってしまったので、プラザ阪下へ連れて行き、オフロードでスリップやバランスを崩した時の挙動等の感覚を叩き込みました。
それでも、転倒してあばら骨を折ったりしていましたが、幸い今のところは無事です。
また、次男坊以外は2輪免許を取ろうなんて子は出て来ないようなので安心しています。
オートバイは本当に危険な乗り物です。
親戚でタクシーとの事故で障害を負ってしまった方も居ますし、大型バイクで高速で事故して足や言葉に障害がある高校の先輩も居ますし、そう言えば私の実の妹も若い頃に事故で大き目のけがをして2輪を降りました。
4輪に比べて交通弱者であるが故に、ルールを守っていたとしても安全が保障されない理不尽さがオートバイにはあるのです。
しかしながら、SNSから2輪に乗り始める女性たちの中には、到底そんなことを理解できていない子達が多いのではないでしょうか?
もちろん、これは女性ライダーに限ったことではなく、年齢を経てからオートバイに乗り始めるという初心者おじさまライダー達にも言えることです。
特に死亡事故が多い、2輪車が直進で4輪車が右折というケースでは、直進の2輪の自分が優先であっても、常に右折待ちの車が急に右折してくるかも知れないと思いながら万が一の時に急停止できるスピードで抜ける必要があります。
また、信号待ち等で停止する時にも、後ろから4輪車が追突してくるかも知れないと思って、自分が一番後ろにならない工夫が必要です。
とにかく「かも知れない」運転が必須なのです。
いくら相手が悪くても、命を奪われるのは2輪の自分なんですから本当に割りが合いません。
また、初心者に多いカーブを曲がり切れずにガードレールに接触してしまうケース。
カーブが怖いと思いながら乗っていると視線がガードレールに行ってしまい、見た方向に進むというオートバイの特性から事故が起きてしまうのですが、マスツーリングの場合、置いて行かれまいと自分のペースではないオーバースピードで進入してしまうのが原因だったりします。
そんなことを教えてくれる人が居れば良いですが、SNSでファッション化してしまった中でどれだけの情報があるのか疑問です。
あまり否定的なことばかり書くと反感を受けそうですが、私達の時代からチェッカーズの「ギザギザハートの子守歌」の2番の歌詞に「仲間がバイクで死んだのさ」とあるように、危険な乗り物であることは認知されていて、実際にレーサーレプリカブーム等で事故が多発して「3ない運動」が起きたり2輪車走行禁止の峠道が多数発生したわけです。

なので、ちょっとやんちゃなイメージがあったりしたわけですが、女性ライダーの増加でそういうイメージが消え去ったのは良いことですが、同時に危険性の認知も薄まっている気がしてなりません。

どうぞ、不幸な事故が起こらない様、皆さん安全運転、いや「かも知れない」運転の徹底をお願いいます。
