一昨日の土曜日の仕事からの帰宅後、電話が鳴りました。
それを受けたうちの奥さんが、どんどんと冷静で無くなるのを隣で見ていて、嫌な予感を受けました。
長男の問題以降、家の固定電話が鳴ると、すぐに身構えてしまいます。
電話の会話を聞く限り次男坊のことのようで、奥さんの様子で、これはただ事ではないと、奥さんから電話を代わりました。
すると、今春、愛知県で就職した次男坊が、大学のあった滋賀県の長浜市でオートバイの交通事故にあったという内容でした。
まさに救急車を待っている状況のようで、電話をいただいた方に救護と連絡をいただいたことのお礼を述べると、自己の相手方の方でした。
救急車で運ぶ病院が決まれば、再度ご連絡をいただくということで電話が終わり、私と奥さんは急いでシエンタで滋賀県へと向かいました。
生憎、中国道が工事中であるため、吹田まで中央環状線で行かざるを得ず、いつもよりも飛ばし気味で名神高速を走りました。
事故の状況がわからないものの、電話をくれた相手方の女性は、本人と会話をしているので、意識はあるようですが、気になるのが、本人が下半身が動かないと言っていたということ…。
とにかく、先を急ぐ中、相手方からの電話が無いなぁと思っていると、先ず警察から電話が入り、その後、高速を降りる前に搬送された病院から奥さんの携帯に電話が入りました。
病院がわかったことで、高速を降りた後はその病院へ向かい、救急入口から入って、先ずは医師から状況の説明を受けました。
手首もひどい複雑骨折をしていて、最も問題なのは背骨の骨折があることでした。
その影響で神経にダメージがあり、下半身が動かなかったわけです。
これについては、もう元のようには歩けないとはっきりと言われ、リハビリでどこまで回復できるかも状況次第であり、それは医師にもわからないと言います。
つまり、このまま歩けなくなる確率が非常に高いということなのでしょう。
電話で下半身が動かないと聞いた時点で、頭を過っていたことですが、恐れていたことが現実となっていました。
その後、手術前に次男坊と直接会うことが出来ましたが、次男坊は涙を流しながら・・・
「ごめんなさい」
というばかりでした。
その後、夜22時過ぎに手術が始まり、私と奥さんは家族控室で待機することになりました。
仕事から帰宅して直ぐに出てきたので、当然夕食も取れていなかったので、手術を待つ間に、私が近くのお店へおにぎりやパンを買いに行きました。
その際、病院を出て先ずはおばあちゃんに状況報告の電話をして、もうすぐお店だというところで、相手の女性から電話が入りました。
未だ事故の状況はわかっていなかったので、ドライバーの義務ではありますが、救護いただいたお礼を述べると、電話をご主人に代わられ、丁寧に今回の事故は、話を聞くとこちらが100%悪く申し訳なかったと言われ、きちんと誠意をもって対応すると言われました。
しかしながら、次男坊の歩けなく可能性が高いという話をすると、絶句されていました。
その時点でそれ以上お話することも無く電話を終えましたが、次男坊に過失が無かったことに安堵する一方で、相手方のせいで次男坊が歩けなくなる可能性があることに憤りを感じます。
買物を終えて、病院へ入る直前に、今度は警察から電話が入りました。
そこで、事故の状況を初めて詳しく知ることとなりましたが、担当の方がちゃんと説明しておきたいということで、わざわざ病院まで来ていただくことになりました。
事故の状況としては、センターラインは無いものの、6m以上の幅員のある道路での正面衝突だと言います。
そこで、ブレーキ痕から次男坊が道路端から60cmほどの所を走っていてブレーキを掛けていたことが判ったのですが、通常ならこの位置で正面衝突はあり得ません。
相手の女性の車が道路の右端まで寄って正面衝突したということになります。
次男坊はもうどうしようもない避けることが出来ない状態で、正面から衝突されたわけです。
なので、100%相手方の過失であり、次男坊は全く悪くないと担当の方に教えていただきました。
過失なく避けることが出来なかった状況を聞いて、やるせなくなりました。
何も悪いことをしていないのに、今後の長い人生で足の自由を奪われたわけですから。
私自身がオートバイに乗ることから、オートバイに乗るということ自体、リスクがあることは重々承知していて、一番事故の多い右折4輪に対する2輪の直進事故は、不本意であっても右折4輪が動くかも知れないと仮定して停まれる速度までスピードダウンすることで回避できます。
また、信号待ちでの後方4輪からの追突についても、4輪の間を抜けて、一番後ろへ並ばないことで予防は可能です。
ですが、直進道路で、4輪に正面から当たって来られては為す術はありません。
なのに、次男坊は「ごめんなさい」と・・・
警察の担当の方も、長年やっていて自分はこんなケースは扱ったことが無いと言われ、次男坊に一切の責任が無いことを直接伝えたくて、わざわざ来ていただいたようです。
また、事故現場と状況を見て、先ずは次男坊の命の心配をされたようで、通常なら助からないケースが多い事故だったのだと思います。
こんな事態となり、先日予約して楽しみにしていた鎌倉旅行もとてもそんな気になれませんから、せっかく「全国旅行支援」を利用可能なホテルの予約もキャンセルしました。
4時間程の手術で予定の手術が終わったということで、再度医師から話を聞きました。
背骨については予定通りの処置はできたそうですが、内容としては先に説明を受けたここと何ら変わりません。
また、その位置から、排せつについても麻痺の影響を受ける可能性が高いことを聞かされましたが、これは本人のメンタル、実際の対応共に難題だと感じています。
また、新たに足首にも骨折が見つかったり、鼻の横に裂傷があったものが、鼻がめくれるような状況だったらしく、縫いましたとのことでした。
ICUへと入った痛々しい次男坊とは、タブレットを利用したリモートでの面会が叶いましたが、やはり次男坊は謝るのです。
「お前は悪くない」そう伝えますが、事故の時の記憶は無いようで、麻痺についても自覚しているので、状況を察知しているのかも知れません。
ICUには1週間程度入り、その後は一般病棟へ移動して4週間程度の入院を見込んでいるそうですが、一般病棟へ移動しても、コロナで直接の面会はできないとのことですが、スマホは使えるようになるので、連絡は取りやすくなります。
また、その後はリハビリの為に転院するのですが、家族のいる実家近くへの転院となるようです。
あまりに突然のことで、頭が情報を処理しきれませんが、今年に入って長男の高次機能障害による会社のこと、そしてあやめのFIPがあり、将来的には兄弟間の柱となってくれると期待していた次男坊がこのような形となり、何が最強運だと感じますが、現実を受け入れ、そこに全力を尽くすことが私の残りの人生の使命なんだと感じています。