
そのため、その時代の一般的な使用方法をするためだけにも、高価なPCを買わなければなりませんでした。
今思うと、頑張って購入したソーテックのウィンドウズ98時代のドック付きノートPCの40万円なんて、なんてもったいなかったのだろうと感じます。
ところが、ハードウェアの性能がある一定のレベルまで達し、PCの一番の使用方法であるインターネットの閲覧が快適にできる性能を手にした時から状況が変化してきます。
PCの一般的な使用方法がインターネットの閲覧とした場合に、最新の高価なハードウェアはオーバースペックとなり、安価なエントリーマシンでも充分に快適にインターネットができる環境となりました。
この状況は、ハードウェアがソフトウェアの要求に充分に応えられるようになった、つまり、ハードウェアがソフトウェアに追いついたと言っていいと思います。
結果として、現在では、7、8、10と新しいウィンドウズOSがリリースされても、XPで充分という事態が存在しており、最新の特殊なハードウェア能力を必要としないかぎり、旧型マシンでも必要最低限の作業が可能なことを意味します。
そして、時代はモバイルへと移行していき、スマートフォンやタブレット端末が、まさに同じ状況になりつつあります。
高速な最新のスマートフォンでは、PC顔負けの作業が可能となっていますが、それもそのはずで、下手なエントリークラスのPCよりも、確実に高価で高速動作が可能なパーツが使われているのです。
今後は、4Kとか投資対効果に問題がある機能にこだわらない限り、一般的な使用方法で困ることはないと思われます。
もちろん、更にハードウェアの能力が上がれば、より快適になりますし、安定度も増すことでしょうが、そこは自分が基準をどのあたりに持つかということになるでしょう。
むしろ、LINEやWEB閲覧という、一般的な利用方法から外れることがなければ、効果な最新マシンを手にしても、期待したほどの効果を感じられず、高い買い物だったと感じることも出てくるかもしれません。
既にスマートフォン先進国と言っていい韓国で、スマホの低価格競争が勃発しているようですが、必要十分な性能を得たスマートフォンは、今後、ハイエンドを求める層が減っていき、PC同様の安価な製品が人気となってくるのではないでしょうか。
また、インターネットに不可欠な通信手段では、PCの場合の高価なブロードバンド回線が、必要と考える人が増えて、その普及を果たしたわけですが、端末ごとの個人レベルの回線となるモバイルでも、格安SIMというサービスが普及してきたことで、定着できる環境が整いつつあると感じます。
少し前なら、旧式の端末は、性能が低くて使い物にならなかったので、格安SIMを利用するにしても、別途、比較的新しい端末を用意する必要がありましたが、これからは、そんなこともなくなるでしょうね。
もっとも、総務省の通達によるSIMロック解除の問題で、今後キャリアの対応がどうなるか、また、流れの早いモバイル市場ですから、新たな機能がトレンドとなって、それがスタンダードになることも考えられますから、そこに絶対はありませんが。
その上で、個人的には、明日、発表される次期iPhoneや既に発表されているソニーのXperiaには、興味はあるものの、そこまで惹かれるということがありません。

現在手にしている、Xperia Z3で充分ですし、これはきっと、Xperiaに限ったことでもないでしょう。
興味という点では、むしろ、パソコンショップ「ドスパラ」を展開するサードウェーブの別会社が開発中であると発表したりと盛り上がりつつある?Windows 10 Mobile搭載のスマートフォンの方が気になったりします。

iPhone一色と言ってもいいこの市場をどう切り開けるのか、非常にハードルは高いわけですが、iPhoneのアドバンテージが未来永劫続くとも思えなくなってきているので、敢えて、トレンドになると面白いなと思っています。
iPhoneの端末とOSをアップル一社で管理するという手法から、なかなかアップルに対抗するのは難しいとも思いますが、「PC vs MAC」がそうであったように、AndroidのGoogleとWindows 10 MobileのMicrosoftがOSレベルで万人のハートを掴むような機能を用意できれば、勢力図が変わる…というのは、ただの妄想でしかないか。
