2016年04月07日

でどうなの?オルビスのタイヤ2

前回のタイヤの考察では、既にご存じの方がほとんどの内容ではありますが、ネット上の客観的評価から、ノーマルタイヤが危険だということを再認識しました。

また、逆に、耐荷重を考慮したタイヤで適性運用すれば、過度にバーストを心配する必要がないであろうことも読み取れますが、タイヤの材質であるゴムが時間と共に劣化していく性質である以上、早めの交換が絶対的な安心を生み出すことも間違いありませんが、財布との兼ね合いもありますので、自分自身の理解のためにも、もう少し具体的に考えてみようと思います。

私自身は、ノーマルの 「純正ホイール15インチ×5J 6穴 +30 & タイヤ195/70R15 106/104L LT」 のセットは処分してしまっており、夏冬共に、「社外アルミホイール15インチ×6.5J 6穴 +35 & タイヤ215/65R15 110/108L LT 」 となっていますが、これまでにバーストの経験はありません。

カムロードのノーマルタイヤでバーストが多発するということの原因は、耐荷重と空気圧の問題にあるようです。

前回でも取り上げたこちらのページに、ロードインデックス(LI)による負荷能力及び空気圧による負荷能力を示した表がありました。


知っておくべきタイヤの知識(2) バーストを避けるには? 


カムロードのノーマルタイヤのロードインデックスは「106/104」なわけですが、後ろの「104」は複輪の数値なので、単輪のカムロードは「106」となります。

AS20150908002554_comm.jpg

それをこちらのロードインデックス(LI)の表で見ると、「950」となっており、このタイヤが支えることのできる最大の負荷能力が950kgということになります。

また、この950kgは、あくまで最大の負荷能力であって、空気圧によって、その負荷能力は変動します。

AS20150909001216_comm.jpg

この空気圧-負荷能力対応表を見ると、カムロードのノーマルタイヤ「195/70R15 106/104L LT」の場合、600kPaの空気が入ってはじめて950kgに耐えうることがわかります。

もし仮に350kPaの空気しか入っていなければ、710kgにしか耐えられないということになります。

我が家のオルビス・イオの場合、車両総重量で3,290kgですから、単純に4で割っても1輪あたりは822.5kgです。

実際には、オルビスの特徴である2.8kw発電機は後部にありますし、元々の架装部分の重量に水等を加えて、なおかつ多数の荷物を積み込むことにより、950gという最大の負荷能力を超えてしまうということは容易に考えられます。

実際、タイヤ屋さんでの交換時に、2tと思われるフロアジャッキで、オルビスの後部を持ち上げたところ、ストンと落ちたことがありました。

カムロードベースでも、軽量なプログレスやスワローといった軽量なモデルなら、問題にならないと思いますが、ヘビー級のオルビスにノーマルタイヤは元々から無理があると言わざるを得ません。

そこで、より重い状態でも対応できるように、タイヤサイズの変更を考えるわけです。

ちなみに、我が家のオルビス・イオの履く、ブリジストンのR202「215/65R15 110/108L LT 」を同じように見ていくと…

ロードインデックス「110」で負荷能力が1,060kgと1輪当たりでノーマルよりも110kgの余裕が生まれます。

空気圧-負荷能力対応表を見ると、ノーマルタイヤと同じく、600kPaの空気が入ると1,060kgの負荷能力となります。

一方、500kPaの空気で955kgと、ノーマルタイヤの最大負荷能力とほぼ同じ(5kg超)負荷能力となります。

「215/65R15 110/108L LT 」のタイヤで空気圧を下げて乗っておられる方も多いと思いますが、数値だけを見ると、500kPaを下回るのはちょっと心配になりますね。

ただ、ノーマルタイヤの負荷能力950gは、あくまで最大の不可能力で余裕が無いので、「215/65R15 110/108L LT 」の500kPaとの比較には無理があるのかもしれません。

以前、空気圧が高いと指摘を受けたことがあるのですが、オルビスの場合、乗り心地が悪くとも、「215/65R15 110/108L LT 」の最大負荷能力1,060gを担保した600kPaを入れるのが、やはり精神衛生上は良いなと感じています。

まぁ、その辺は「215/65R15 110/108L LT 」で空気圧を減らしてもトラブルが出ていない(多分?)ようなので、車両の重量を考慮した上でなら、乗り心地重視もありと言えるかもしれません。

ちなみに、いかにも乗り心地の良さそうな450kPaの空気圧で最大の負荷能力となる「205/70R15 104/102」というタイヤを履いていたという方の記事がありました。


危うく天国に・・・


このタイヤは、空気圧-負荷能力対応表の通り、450kPaという少ない空気圧で最大の負荷能力となりますが、あくまでそれが最大で、かつ900kgの負荷能力ですからカムロードのノーマルタイヤ以下というオチです。

バースト寸前のコブ状態で気がついたということで、本当にご無事で何よりでした。

ノーマルタイヤを基準に、同じように乗り心地を向上させる低い空気圧でと考えると、ブリジストンのDURAVIS R670というタイヤもあります。

「215/70R15 107/105L」というタイヤサイズは、やはり450kPaという少ない空気圧で最大の負荷能力となり、その負荷能力は975kgです。

乗り心地よくノーマルタイヤの950kgを25kg超える能力は魅力的ですが、やはりヘビー級のオルビス・イオに履くには不安が残ります。

そこで、複数のオルビス乗りの方が16インチをチョイスされています。

ハイエース200系用と考えられる「215/65R16 109/107」 というサイズのタイヤの場合は、470kPaで最大の1,030kgの負荷能力となるので、乗り心地がよく、耐荷重もハイレベルで魅力的です。

でも、いくら空気圧が低めと言っても、470kPaで最大負荷能力となるので、470kPa以上空気を入れても、負荷能力は上がりません。

それどころか、それ以上の空気圧には耐性がないことで、危険でさえあるそうです。

タイヤの空気圧の上限は、指定最大空気圧の1割程度だそうですから、それ以上入れることは避けなけれなりません。

ついでに言うと、タイヤの空気圧は、夏場と冬場で環境が全く異なります。

走行することによって、空気圧が上昇していくわけですが、稀にこの上昇をもって空気圧が高くなりすぎて危険なので、破裂を避けるために空気圧を下げる方が良いという話を見掛けます。

しかしながら、タイヤの指定空気圧は、メーカー曰く、あくまで冷えた状態での数値ですから、上昇した空気圧を目安にすると、低くなりすぎる可能性があります。

重たいキャンピングカーの場合、空気圧の安全度は、高い>低いと考えて良いと思います。

なので、気温が低く空気圧が低くなりがちな冬場の場合は特にしっかりと空気圧を保つ必要があるのですが、
逆に気温が高く、路面の状況が過酷な真夏の場合でも、入れ過ぎは禁物ですが、タイヤの耐性の余裕分も考えて、指定空気圧をしっかり入れてやる事が必要かと思います。

但し、経年によるゴムの劣化は必然であり、年数を経たタイヤほど、真夏の過酷な状況での破裂の危険性は高くなるでしょうから、空気圧の状態には悩むこととなりそうです。

ついつい脱線してしまいますが、結局自分のタイヤを考えると、現在の耐荷重(より高い負荷能力)か?乗り心地か?の選択となってしまいます。

現在の「社外アルミホイール15インチ×6.5J 6穴 +35 & タイヤ215/65R15 110/108L LT 」の場合は、600kPaの空気を入れて1,060kgの最大負荷能力ということで、そこをキープしたくなるのですが、1,060kgの負荷能力=絶対安全ということではないのが頭の痛いところです。

カムロードベースのキャンピングカーとしては、ヘビー級のオルビスですが、1,060kgなら安全で、1,030kgだと安全でないかといえば、そんなことはなくて、先ほどの215/65R16 109/107 というサイズのタイヤの方々は、負荷能力による問題もなく、470kPaという快適な乗り心地で運用されているので、1,060kgを求めるということは、過剰な負荷能力を求めて、単に乗り心地を犠牲にしている可能性が高いのかもしれません。

但し、個人的に少し気になるのは、16インチのタイヤが、あくまでハイエースを基準としているであろう点です。

かなりその気で16インチのタイヤを調べていましたが、ミシュランのアジリスのページを見ていると、このような記述がありました。

misyuran.jpg

本製品は貨物(バン・ライトトラック)用タイヤです。キャンピングカーへの装着は推奨しておりません。


日本ミシュランタイヤウェブサイト 


完全にキャンピングカーは別扱いのようです。

私の前車であるフォルクスワーゲンのユーロバンにもアジリス履かせてましたが、その時はこんな記載はなかったですね、多分。

まぁ、ポップアップのバンコンなんて、バンとほとんど変わらなかったですが…。

で、実際にミシュランに問い合わせをした人が居られるようです。

ミシュランは、【AGILIS】をキャンピングカーに推奨していない事実。

確かにリアの荷重なんて、商用バンの想定内に収まらないのかも知れません。

タイヤメーカーに否定された中で、そのメーカーのタイヤをチョイスするというのはできれば避けたいものです。

おそらく、他のメーカーも及び腰の部分があったりするのかなと思います。

例えば、ブリヂストン GL-R 215/65R16 C 109/107R というタイヤなんかも、ブリジストンのホームページでは見つかりません。

その理由は別にあるのかもしれませんが、販売に積極性を感じることはできません。



きっと、良いタイヤなんでしょうけど。

こちらの記事によると、ダンロップでも同じようなもので積極性は見られないみたいですが、否定されるよりはましですね。

タイヤの(LI)ロードインデックスについて 

また、このサイズのタイヤの負荷能力を調べていてヒットするが、キャンピングカービルダーであるアネックスさんのブログ記事なんですが、記事はハイエースベースのバンコンなので、架装の度合いはキャブコンに比較にならないのは当たり前ではありますが、扱う空気圧&負荷能力が違い過ぎますね。

ハイエース インチアップタイヤと空気圧  

もちろん、数値上の耐荷重面では、キャブコンでも問題がないわけですが、一般的なハイエース用の上限いっぱいの部分であるという認識は必要かもしれません。

前回の記事の最後にあるハイエースベースのキャブコンの方は15インチみたいですが、ハイエース用をキャブコンに利用することに対して不安を感じさせるものと言えるかもしれませんが、実際のところ、私が必要以上に不安を感じるのは、その記事でということではなく、こちらが原因と言えます。

夏タイヤに交換(インチアップ)   

かなり前の記事ではありますが、この記事そのものではなく、コメント欄の内容です。

この中でコメントされているタイヤ屋さんは、私が夏用冬用ともに交換でお世話になった方だと思われます。

私のブログにも、過去、度々書き込みをいただき、無知な私に有用な情報を提供していただき、とても感謝しています。

実は、今回のタイヤ交換についても、メールでご相談させていただいたのですが、一向に回答がありません。

それについては、このブログが、なんでも記事にしてしまっていることで、ホイールの初期不良等の件で、ひょっとしてご商売に悪影響を与えてしまったのではないかと危惧しているところですが、反面、正式な回答でなくとも返事くらいいただけないものかと思うところもあります。

現在のホイールのまま、R202を新品に履き替えるだけであっても、商売の話であるとは思うのですが、ホイールとタイヤのセットでないと、対応してくれないのかな?なんて想像したりしますが、返事をいただけない以上、真意はわかりません。

と、またブログにこんなことを書くと迷惑の上塗りなのかもしれませんが、私自身のタイヤ選択に、大きく関わっている以上仕方が無いと考えています。

こうなると、自分自身が知識を身につけて答えを導き出して、タイヤ館ででも交換する以外ないのかなと思い始めました。

実は、そんなタイヤ屋さんが、以前はカムロード用としては15インチしか扱っていなかったものの、現在は、15インチの他、ハイエース用と思われる16インチのセットを取り扱っておられます。

キャンピングカー トヨタ カムロード Y230系 Y280系にOK  

そのセットのタイヤは、先程YOUTUBEで紹介されていた、「ブリヂストン GL−R」ですね。

でも、ホイールが「JWL/JWL-T 規格適合 耐荷重:VIA955kg限定」となっています。

私自身も16インチに魅力は感じるのですが、このタイヤを履くためのホイールはなかなか見つかりません。

既存の16インチを履くオルビストの方は、殆どの方が、「BRANDLE(ブランドル) 473」というアルミホイールを利用されています。

他にも「ブラッドレーV」とか「ザイジクスOX」なんて商品もある(あった?)ようですが、いずれも耐荷重は「JWL/JWL-T 規格適合 耐荷重:VIA990kg限定」となっています。

「BRANDLE(ブランドル) 473」については、955kgという説もありますが、おそらく990kgなのだと思います。

タイヤ屋さんからは、先の記事のコメントにもあるように、ハイエースのノーマルスチールホイールの強度に疑問を持っていると聞いていたので、私自身もそう思っておりましたが、ご本人がアルミでこの規格を扱われるとなると、これまでの考え方を改めざるを得ません。
結果として、ハイエース用のノーマルスチールホイールの大勝利といった感じになるのですが、かと言って、重量級のオルビスに耐荷重955kgのアルミホイールを履かせるには、勇気が必要です。

ホイールが荷重に耐えられなかったというトラブルは、見掛けませんので、問題ないのかもしれませんが、990kgという規格が存在する以上、そちらを選択したいというのが本音です。

しかしながら、これらは990kgという規格はアルミホイールのものであり、最近では別途、アルミホイールのハブボルトの問題等が取り上げられるケースが増えています。

という感じで、話がホイールに移ってきましたので、次回はホイールについて考えてみようと思います。

※ブログのタイトル説明にもありますように、ズブの素人の治験を伴わない気ままな検証ですので、間違った内容もあり得ますので、こんな情報もあるぞというに留めていただき、信頼できるプロにご相談ください。

同日:ミシュラン部分の記述とリンクを追加しました。
posted by かわいいHERO at 17:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ┣関連記事・ニュース
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