2016年04月26日

テレビとは違うハイアールの実態

ワールドビジネスサテライトの流れからか、テレビ東京には「ガイヤの夜明け」や「カンブリア宮殿」なんてドキュメンタリーチックな企業を扱った番組が多いですね。

HDDを増量したレコーダーで、この2番組を毎週録画していましたが、結局見る暇がなく、HDDを圧迫していくので、「カンブリア宮殿」は外してしまいました。

どちらの番組も外したつもりだったのですが、何故か「ガイヤの夜明け」の方は残っていて、相変わらず番組が溜まっていました。

少し前に、そんな録り溜まった番組の整理をしていて、ある回を視聴しました。

それは、旧三洋電気でパナソニックから中国企業ハイアールに買収された後、改名した「アクア」という会社を取り上げた回でした。

「アクア」とは、旧三洋電気時代に開発され、人々をアッと言わせた水を使わない洗濯機「アクア」というブランド名から来ています。

中国白物家電の巨大メーカー「ハイアール」は、家電量販店でも、ワンルームマンションなんかに装備するワンドアタイプの低価格帯の冷蔵庫では、そこそこ見掛けますが、大型冷蔵庫となると、やはり国産メーカーが人気です。

実際、我が家もコストコで買った「ハイアール」製の冷凍庫を使用していましたが、最後は霜で引き出しが開かなくなって、国産メーカーである日立のものに買い換えました。

そんな旧三洋電気を買収した「ハイアール」のアジア企業「ハイアール・アジア」の、「アクア」という社名変更を行ったのが、「ガイヤの夜明け」で社長として登場した伊藤嘉明氏でした。

番組内では、2年前に“プロ経営者”として外資系企業をわたり歩いた伊藤氏の、中身の見えるスケルトン洗濯機の開発に密着して、「アクア」という企業の希望を伝えていました。

それは、ホテルでの水を使わない洗濯機や、その場でシミ取りができる小型洗濯機等、三洋時代の開発技術が上手く取り入れられていると感じさせる内容でした。

最初は、伊藤氏のやり方に同調できない風の旧三洋電気時代の技術者たちも、製品を創りあげることで、良い感じにまとまっていくという企業の可能性を感じさせる番組の流れでした。

ところが、先程見た東洋経済オンラインの記事には、非常に違和感を覚えました。

旧三洋「アクア」をクビになった社員の現実−白モノ家電買収から4年、DNAは薄れている−

番組を見ながらも、別で発表されていた馬鹿高いスター・ウォーズのロボット「R2-D2」型冷蔵庫なんて誰が買うんだなんて思ったり、今現在「アクア」は売れているかも疑問だったし、スケルトン洗濯機なんてのも売れないだろうと思っては見ていましたが、社長の伊藤氏の2年契約について、今月、中国本社が更新を見送ったと言います。

「はぁ?」と呆気に取られます。

後任は、3年前まで日本法人の社長だった中国人幹部とのことですが、もう駄目でしょうね。

東南アジア市場では、ブランド力のあった「SANYO」というロゴが使えなくなり、かと言って未だ「AQUA」は知名度がなく、韓国サムスンに勝つ術はないのではと思われます。

そうなると、もう「Haier」で良いんじゃないの?って思ってしまいますが、それが駄目ってことは、「ハイアール」って東南アジア市場でも安物のイメージなのかな?

シャープは形こそ違いますが、東芝の家電部門も含め、将来的に同じような未来を迎えないか心配です。

ということで、テレビ番組はあくまで番組であって、作られたイメージは必ずしも本質ではないということがよくわかりました。
posted by かわいいHERO at 13:08| Comment(0) | TrackBack(0) | ┣へぇ〜そうなんだ
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