2016年06月25日

スマートフォンとLEICA

Leica_Camera_logo_ss.png

LEICA社と共同開発したカメラレンズ「SUMMARIT H 1:2.2/27 ASPH」を搭載しているHUAWEIのスマートフォン「P9」を手にすることにより、スマートフォンでの写真撮影に目覚めた感のある今日この頃ですが、カメラにお詳しい方々?のレビューなんかを見ていると、LEICAというのは名ばかり的な評価も少なくありません。

実際のところ、所詮はスマートフォンというのも事実ですから、LEICAのカメラと比較するのはお門違いかと思いますが、設定で固定している「フィルムモード」の中の「ソフトな色」が良い感じの色を出していて、スマートフォンの写真を一味違うものに演出しているように思います。


「F0.95の世界」を味わえるライカ共同開発カメラ搭載HUAWEI P9 -俳優・大杉漣と写真家・大杉隼平が語る-


デジカメウォッチのこの記事で、俳優の大杉漣さんの息子で写真家の大杉隼平氏が、まさにLEICAらしいと表現されていたので、使い始めたのですが、なるほどと感じています。

と同時に、LEICAを愛用する写真家の本音も見え隠れします。

他の設定は全てオートということで、プロモードは必要ないってことなのでしょう。

勝手な解釈ですが、プロからすれば所詮スマホはスマホで本格的なカメラに及ぶわけはないので、簡単便利にLEICAらしさを表現できれば良いというところでしょうか。

「ワイドアパーチャ機能」にも触れていますが、あくまで「F0.95の世界」観を楽しめるという表現です。

光学的ではなく、ソフトウェアで処理する擬似的機能は、プロが使うものではないのかもしれません。

大杉隼平氏の作例がありました。
「ワイドアパーチャ機能」も多用されており、前言撤回させていただきます。
但し、「P9」のプロモーションでしょうから、本音はわかりませんが、「ワイドアパーチャ機能」を使用した作例も素敵です。


フォトグラファー・大杉隼平氏が撮影 ライカテクノロジー搭載 最新スマホ「HUAWEI P9」作例集 − PHOTOHITO


実際のところ、先日の国芳国定展で撮影した次の画像でも、あれ?と思うところがあります。

2016-06-22 16.37.37.jpg

ピンクの部分を拡大してみると…

2016-06-22 16.37.37sss.jpg

黄色の丸の中に不自然なボケ部分があります。

この部分は、手前のパネルなので、本来ボケるはずのないところですが、ソフトウェア的に処理しているので、後ろの模様から、後ろの背景だと認識してしまったのだろうと思われます。

このような部分は、素人が面白がって使う分には良いでしょうが、プロには許せない部分なんじゃないかと思ったりします。

そもそも、「ワイドアパーチャ機能」自体はダブルレンズによるものみたいなので、P9以前の端末にも搭載されており、今回のLEICAと直接は関係ない機能と思われます。

よって、P9のLEICAたる所以は、「フィルムモード」の監修という所に尽きるのかもしれません。

それでも、堂々とLEICAを名乗れるところは利点かな。あせあせ(飛び散る汗)

また、個人的に「HUAWEI P9」のメリットとして捉えている写真のRAWファイルでの保存可能な点については、iPhoneでも、「iOS10」で可能となるようですね。

「A8」以降のプロセッサーということで、iPhone6以降のモデル対象なので、私の6sも対応するわけですが、RAWファイルはサイズが大きくなるので、現在の16GBモデルでは荷が重いかも。

今年9月の新型iPhoneは、特筆するべき機能はないということで、ちょっと気持ちが離れつつありましたが、外部SDカードの使えないiPhoneなので、ストレージ容量アップだけでも、選択の理由にはなるのかもしれません。

iPhoneでも、写真にいろんな効果を反映させることができるので、それを使って印象的な写真を撮っておられる方もいますが、加工されたという感じで「フィルムモード」のような自然さはないように思います。

富士フィルムの「フィルムシミューレーション」もそうですが、画像加工という不自然なものではない、フィルムの違いのような微妙な世界こそが、惹かれる部分のような気がします。

話が「HUAWEI P9」から脱線してしまいましたが、LEICAブランドという部分では、同じLEICAブランドを利用する、国産パナソニックの存在も気になります。

と思っていると、昨年、2000台限定の1インチセンサーカメラ搭載のスマートフォンとして、話題をさらった「DMC-CM1」の通話機能を除いた機種「DMC-CM10」が今年の2月に発売になっていたようですね。

panasonic-lumix-dmc-cm10.png

LEICAという意味では、パナソニックこそが本物のLEICAと言えますが、個人向けのスマートフォン市場からは撤退していますし、これらの機種もあくまでデジカメとして販売されています。

とは言っても、同じAndroidをOSとして採用しているわけで、スマホと言われればスマホとなってしまうことから、「DMC-CM10」では通話機能を無くしたとも言われているようです。

スマートフォンでLEICAと言えば、HUAWEIであると定義付けするようにです。

で、実際に「DMC-CM10」と「HUAWEI P9」を考えた時に、どちらがより良い選択なのでしょうか?

「DMC-CM10」を持たず、既に「HUAWEI P9」を使用する私がフェアな判断をできるわけもないでしょうが、ほぼ同じ価格ラインとなっていることから、比較の対象とはなると思います。

結局のところ、カメラ機能を取るかスマホ機能を取るかなんだとは思いますが、個人的には、AndroidというOSが気になります。

「DMC-CM10」は「Android 5.0 Lollipop」、「HUAWEI P9」は最新の「Android 6.0 Marshmallow」です。

バージョン以上に気になるのが、OSのサポートです。

カメラである「DMC-CM10」のOSが使えないレベルになってしまった時、カメラ機能だけ使うのか???

一方、スマートフォンである「HUAWEI P9」のOSが使えなくなれば、絶対に使わなくなることは明らかです。

多分、どちらもスマートフォンの機能が使いにくくなれば、使わなくなると思うんです。

となれば、私の目には「DMC-CM10」ってなんだか中途半端に映ります。

私の場合は、スマートフォンとは別に、ソニーの1インチデジカメである「RX100M3」を携帯していますが、光学ズームにより画角の自由度があることや、ファインダー撮影も可能なことから、「DMC-CM10」とは違う次元の撮影が可能です。

ファインダー撮影はできないものの、リーズナブルな初代無印の「RX100」も息の長いモデルとなっていますが、AndroidをOSとして採用していたら、こんなことにはならないでしょう。

携帯キャリアの販売する国産スマホメーカーの端末を見ても、OSは一度大きなアップデートがあればサポート終わりという世界ですから、少数派の「DMC-CM10」の為のAndroidのOSを、パナソニックが簡単にアップデートし続けてくれることはないでしょう。

実際、未だに「Android 5.0 Lollipop」なわけで、きっと、スマートフォンとカメラは切り離して使用する方が精神衛生上は良いのだろうと思います。

なので、割り切ってスマホはスマホで良いのではないでしょうか?

その中では、「HUAWEI P9」の持ついろいろな機能が活きているのではないかと思います。

実際のところ、SNSではスマホのカメラで十分ですし、それ以上を求めると「DMC-CM10」でも不満が残るというのが現実かなと思ったりしますがどうでしょう…。


※6月26日文中に追記:大杉隼平氏作例について
posted by かわいいHERO at 12:42| Comment(0) | TrackBack(0) | ┣スマートフォン・タブレット
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