2017年07月15日

スナップ写真と個人情報

カメラが趣味となって、その被写体についてもいろいろな興味が湧いて来るわけですが、プロやセミプロのカメラマンの方のSNSなんかをフォローし始めて、色々と現実が見えてがっかりしたりすることも多くなって来ました。

特にポートレイトなんてのは、適当な被写体に縁のない私には、ハードルが高いのなんのです。

若ければ、SNSでモデルさん募集みたいなことをやっている人も多いようですが、逆に、メーカー主催の撮影会なんかだと、年配のカメラマンばっかりという感じです。

プロのカメラマンはと言うと、やはり、環境やら労力がアマチュアとは違っていて、とても真似できるようなものではありません。

こう書くとやる気のなさが問題と言われそうですが、そこまでするには、年齢が行き過ぎました。

全てに優先して、あれこれ苦労して写真を撮りに行くということはもう無理です。

なんて話はどうでも良いのですが、先日、SNSで「格好良い写真を撮る人だなぁ」と感じて一方的にフォローしている方が、以前に投稿された写真が、東京カメラ部さんにシェアされたと書かれていたのですが、それに対するコメントで、「盗撮」と切り捨てる心無いコメントがあって、憤慨されていました。

複数の着物姿の女の子達を離れて撮影した写真でしたが、肖像権のことは考えているという反論をされていたのですが、具体的にどう問題ないのかは述べられていなかったので、彼女たちに許可を得たのかどうかはわかりません。

それよりも、その相手に対して腕で勝負しろ的な発言が引っ掛かりました。

一般的には、撮影しながら投稿の許可までもらうなんてことはしないかと思いますが、少なくとも、私はそんな声掛けは出来ないので、SNSに顔出しでアップするなんてことは出来ません。

京の桜のワンチャンス?

この記事にある嵐電の嵐山駅で撮影させてもらった女子高生もモザイクを入れ、最後に記入していた彼女たちのSNSについても、内一人が非公開にされたので、配慮して削除しましたが、なんか難しいですね・・・。

そして昨日、その方と、もう一人、富士フイルム大阪サービスステーションでギャラリートークに参加させてもらったカメラマンの方のお二方が「いいね」されていた投稿に、1日で5回トラブルで、内2回は警察官が出動したという投稿がありました。

続いて「許可なしにひとを撮るなというけれど、そのような法律はないからうまく立ち回っていかないと。
正論を言っても現場では全く通用しないので、うまいことやっていくしかない。これもストリート撮影での重要な技術の一つ。」という投稿をされていましたが、どうも違和感が拭えない。

わかるんです。

スナップ撮影の何が許可がいるのだと言いたい気持ちは…。

そんなこと気にして良い写真が撮れるか的なことも…。

でも、そんな時代になってしまったのではないかと思うんです。

1日に5回もトラブルが起きて、2回も警察官が動くってのは、普通じゃないと思うのです。

その警察官は、市民の税金で仕事をしてもらってるわけですから、残念ですが、大多数の方にとっては、止めて欲しい行動なのだと思います。

それを無理やり行うというのは、カメラマンのエゴでしか無いように思います。

実際にどのような撮影をされていたのかはわかりませんが、芸術という名の元に、やっていることは、ただの迷惑行為と取られてもやむを得ない気がします。

SNSのスナップでも、これ当人は勝手に公開されたら怒るだろうってものも見掛けますので、カメラマンの独りよがりになっていないかの検証は必要かと思います。

大丈夫だからアップしているという声もありますが、実際には勝手にアップしているケースが多いからこそ、そう思われてしまうのだと思います。

やりにくい世の中になったと思われるでしょうが…まさにそのとおりだと思います。

でも、そう思っている人間は多くて、言葉ひとつで揚げ足を取られる政治家なんかは、最もそう感じていることでしょう。

しかしながら、出来る限りそこに合わせていかなくてはならないのだと思います。

例えとしては極端ですが、昔から法律違反の飲酒運転というのは、20年前くらいまでは「捕まらなければ良い」という風潮でしたが、今は「絶対に駄目。する奴は馬鹿だ」という認識に変わっていると感じます。

60年台のアメリカについて、古き良きアメリカなんて表現もありましたが、時代は変わって行くものなので、受け入れざるを得ないのだと思います。

そんなことを考えている時に、たまたま仕事で参加した研修会で、「改正個人情報保護法」についての講義を受けました。

そのテキストには…

2017-07-14 19.45.45.jpg

「個人情報」の定義の例として

防犯カメラに記録された情報等、本人が判別できる映像情報

と書かれています。

生年月日や住所等は、個人名と組み合わせることによって「個人情報」となりますが、本人だとわかる映像は、それ自体がもう個人情報だということです。

個人情報を許可なく公開してはいけないとなると、個人情報である映像を撮影段階で許可を取れと言われるのも仕方ないのか…。

肖像権ではなく、個人情報の問題になってくるようです。

逆に言うと、背景としてぼかしたりする分には、個人情報に当たらないと言うことですね。

でも、そうなると、テレビのニュースなんかで台風接近等の時に、町中のスナップ映像で顔をはっきりわかるものなんかは、今後なくなるのでしょうかねぇ?

行き過ぎには反対ですが、流れに逆らって、スナップ=悪の印象にならないようにもしたいものです。

整った環境で作られた作品もそれはそれで素晴らしいですが、その腕も環境もない自分には、風景やスナップのあるがままこそが写真の楽しみだったりしますので。

また、間違った解釈もあるかも知れませんので、あしからず。

※この件について私自身異論や違和感は感じても、カメラマンさんを中傷する意図は全くないので、敢えて最低限の情報での文章としていますので、ご理解ください。
posted by かわいいHERO at 01:04| Comment(2) | TrackBack(0) | コンデジ&その他カメラ
この記事へのコメント
簡単な個人情報教育で「後ろ姿ならok」と教えられた事があります。
特定できるか否かが判断基準となりますが、林家ぺー・パー夫妻なら後ろ姿もNGかも?

観光地で不倫アベックなんか撮って、ヘタに証拠写真になったりすると大変なことになりかねないし・・・?

どちらにせよ安易にシャッターは押せないご時世なんでしようね。
Posted by ヒロポン? at 2017年07月15日 07:44
>ヒロポン? さん

まぁ、特定出来るかどうかはシビアな問題になるでしょうから、撮影時に見せろと言われて、相手が納得するかどうかかな?って思います。
ストリートスナップメインのセミプロ以上のカメラマンやコンテスト参加者には、カメラマンとして死活問題になりかねないので、気持ちはわかるんですが...。
Posted by かわいいHERO at 2017年07月15日 08:23
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