
ホンダが欧州でようやくニューモデル「CBR1000RR-Rファイアーブレード/SP」を発表しました。
ホンダの2020新型CBR1000RR-R/SPは約218psのトリプルアールに! − WEBヤングマシン
流石に凄いスペックのようですが、レースマニアとしては、気になるのはWSB(ワールドスパーバイク)で、ホンダは本当に勝てるのか?というところです。
最先端のモトGPと違って、WSBは一応、市販車を改造したマシンであるというのが大前提となります。
しかしながら、実際には市販車とは言え、最初からレースを意識した造りとなっているので、ベースマシンが非常に重要なわけです。
既に終わった今シーズンは、ドゥカティが投入した従来の市販車の規格を外れた市販車「V4パニガーレ」とモトGPライダーだった「アバウロ・バウティスタ」選手のコンビネーションにより、開幕11連勝を成し遂げたのが記憶に新しいわけですが、レース結果により、定期的に最大エンジン回転数を制限されるというレギュレーションで、エンジン出力が飛び抜けないよう調整されることから、中盤以降は、カワサキのチャンピオンライダー「ジョナサン・レイ」選手の連勝により、5連覇が成し遂げられるという結果となりました。
そんな中、既に時代遅れのマシンとなっており、まともな戦績を残せていなかったCBRですが、ホンダがWSBのチャンピオン獲得に本腰を入れ、開発されたマシンが今回の「CBR1000RR-Rファイアーブレード/SP」なわけです。
その開発を担ってきた国内では、今シーズン高橋巧選手により、ずば抜けた早さを見せていて、2017年に次ぐチャンピオンを期待させましたが、結局チャンピオンはヤマハの中須賀選手に2連覇通算9度目を許す結果となってしまいました。
来シーズンは、ドゥカティで11連勝を飾った「アバウロ・バウティスタ」選手が、このホンダのニューマシンに乗ることが決まっていますが、私自身は未だWSBでのホンダに半信半疑と言ったところです。

流石ホンダと言ったところで、セールス面ではモトGPのチャンピオン「マルク・マルケス」選手をこのマシンに乗せた動画を公開していますが、マルケスのV4エンジンのモトGPマシンに対してWSBのベース車である「CBR1000RR-Rファイアーブレード/SP」は直4と、エンジン形式からして違う別物なので、ただの広告に過ぎません。

もちろん、マルケスがWSBに出場するならチャンピオンも取れるでしょうが、そんなことは絶対にないわけですから…。

WSB5連覇の「ジョナサン・レイ」選手の凄さはもちろんですが、他のカワサキに乗る選手も上位を走っているのが現状なわけで、ホンダのWSBもそう簡単ではないと、個人的には観ています。

とは言え、WSBに新しい風が吹くのは間違いないわけで、速さの出て来たヤマハを含めて、来シーズンのWSBが今シーズンよりも面白くなるのは間違いないと感じています。
