今日も冬は寒く、夏暑い会社の北向きの事務室で、エアコンを我慢しています。
別に事務所の電気代を気にするようなものでもないので、エアコンを使用すれば良いようなものですが、そこは我慢できるレベルということでのエコ意識でしょうか。
この暑さだと、キャンピングカーでお出掛けの方も、そうとう暑い思いをされているのではないかと想像できます。
ソーラーパネルの低価格化で、エコなエアコン使用が可能となりつつありますが、それには目一杯の太陽光パネル設備が不可欠ですし、太陽に助けてもらえない夜の暑さは、高価なバッテリーの寿命を削って最低限の時間を管理しつつ使用することが前提となります。
我が家のキャンピングカー「オルビス・イオ」には、比較的静かな発電機が標準搭載されており、暑い夏の夜でも快適に眠ることが可能です。
それは、物理的には最高の環境を提供してくれます。
もちろん、そこには周囲への配慮が不可欠ですが、それ以上に、それを快く思わない、難しい人々が存在して、使用を制限してしまうことがあります。
先日お邪魔したキャンピングカー販売店のプライベートショーでは、屋外展示場ということで、オルビスの発電機を稼働した状態で展示されていました。
多くの方が、静寂性の高い発電機を興味を持って見て行かれる中、一組の年配のご夫婦が来られた時のことです。
そのご主人が、オルビスの発電機の音を確認して
「これは、あかん。これは迷惑や。」
と、お隣のあまり興味をお持ちでなさそうな奥様に話しておられました。
私は、他の見学者の方とは違う特異な反応にちょっとびっくりしましたが、この方がおそらく発電機のないキャンピングカーのオーナーさんであろうことは想像がつきました。
実際の発電機の音がどうとか、そういうことは関係なく、発電機というものを悪と考え、お嫌いなんでしょう。
確かに、いくら静かな発電機とはいえ、音がしないわけではありませんし、排気臭もあります。
軽自動車のエンジンに比べて、1/4程度の大きさとはいえ、エンジンであることに変わりはありません。
ソーラーとどちらがエコかと言われれば、そりゃ間違いなくというか、比べるまでもなくソーラーということになりますが、そこには現実問題が存在します。
この世の中に、エアコン稼動に必要な十分なソーラーパネルを積んだ車がどれだけあるでしょうか?
屋根の大きなバスコンならまだしも、既にいろいろなものが載っているキャブコンでは、それだけ大きなソーラーパネルを乗せることは現実に厳しい。
そもそも、断熱処理までしているキャンピングカーなんてものが少数派なわけで、夏の土日やお盆休みのサービスエリアや道の駅なんて、大部分は乗用車やワンボックスによる車中泊で埋め尽くされます。
断熱処理などされていない、ごくごく普通の車では、夏場は標高の高い、涼しい場所を除いては、そのままでは車内にいることさえ難しくて、エンジンを掛けて、アイドリングでエアコンを稼働となります。
もちろん、アイドリングは推奨されるべきものではなく、良識ある方々の中には、エンジンを掛けずに過ごすために努力する方も少なくありません。
かく言う私も、「オルビス・イオ」に乗り換える前には、10年間、フォルクスワーゲンのポップアップのワンボックスタイプでの車中泊で、工夫しながらやって来たのです。
開口部という開口部はすべて全開にして、そこに網戸を設置。
ないところには、もちろん自作で対応しました。
標準でディープサイクルのサブバッテリーが1個積まれたタイプでしたが、冷蔵庫と扇風機のためにACデルコのバスボートに向けたボイジャーというバッテリーを2個積みにして、マリン用の回転スイッチで独立使用していました。
普段の休みが連休でないこともあり、連続休暇が取れるお盆休みは唯一の長期キャラバン可能な期間ということで、1日おきにAC利用可能なキャンプ場を予約して、持参した充電器でボイジャーを充電し、冷凍可能なエンゲルの冷蔵庫は、すべてが凍るほどに冷やして翌日に備えるという、そんなパターンでした。
キャンプ場にはチェックインの時間やタープ等の設営の問題もあり、その日の移動は制限されましたし、移動に余裕のある車中泊の場合は、平地だと、外気自体が高ければ扇風機を回しても暑さを解消できません。
開口部全体を開放していると、防犯上も問題があるわけですが、そこを我慢して眠ろうとする中、車中泊の乗用車の中にアイドリングでエアコンを利用する車が必ず出てきます。
そういう車からはできるだけ離して駐車するわけですが、24時間出入り可能なわけですから、そう都合良くは行きません。
そんな経験を何度も繰り返したある日、サービスエリアでのアイドリング音の中、ポップアップのテント内で汗だくで眠る小さな子供たちを見て、発電機が最重要装備となったことは、以前にも書いた気がします。
その我慢にどれだけの意味があるのかと。
また、「オルビス・イオ」に乗り換えた後でも、こんなことがありました。
それは、昨年の東京ディズニーシーの駐車場でのことです。
東京ディズニーシーは、駐車場の開場時間がその日その日で違っています。
駐車場のゲート前から一般道までに、ある程度の余裕が有るため、駐車場のゲートオープンまでの間はそこで待機することになります。
何時、ゲートオープンになるかわからないので、仮眠しか取れませんが、そのおかげで比較的アイドリング状態の車が多くなります。
一昨年は、ゲートオープンが遅かったものの、涼しかったので、ほとんどの車がエンジン停止していましたが、昨年は暑くてエアコンが不可欠でした。
おまけに、昨年はゲートオープンが早く、早々に駐車場へと誘導されました。
問題は、駐車場内でのエアコンです。
東京ディズニーシーの場合は、キャンピングカーはメインゲートに近い平面駐車場に誘導され、一般車は立体駐車場へと誘導されるので、平面のそのブロックに誘導される車はそう多くはありません。
なので、エンジンを早々に切ったのですが、暑い。
後ろのハイエースキャンパーも、我が家に習いエンジンを切られたのですが、マックスファンでは寝苦しい夜となってしまいました。
いくらか仮眠して目を覚ますと、ハイエースキャンパーはエンジンを掛けて、窓を締め切られていました。
横の乗用車もエアコンを掛けていて、我が家もそこでエンジンを掛けることにしました。
この時は、昼間にゴンタのために発電機を使用する必要があったため、発電機は温存し、カムロードのエンジンを掛けてエアコンを使用する必要があったため、音の大きなディーゼルということで、躊躇していました。
しかしながら、結果的には我が家がエンジンを切ったせいで、ハイエースキャンパーの方もエンジンを切らざるを得なくなったと思われ、逆に悪いことをしてしまったと感じました。
悪役にされがちな発電機ですが、オルビスの発電機については自動車のアイドリングよりもエコに配慮したものであり、特徴である静音性も周りに配慮するべく、わざわざ設計・改造されているわけですから、周りに配慮した上では、必要な時には胸を張って使用するべき設備なんだと改めて感じました。
少なくとも、エネルギーやバッテリーの過渡期とも言える現在では、未だ我慢とのトレードでしかないと思われます。
とはいえ、周りへの配慮が基本にあるので、万が一、サービスエリアでのトラックのアイドリングが消えるとなると、発電機使用にとっては非常に厳しい現実となります。
そこで、WEBで調べてみると、トラックのアイドリングを抑えるべく「アイスト倶楽部」という組織が存在するようです。
サービスエリアなどでのトラック用駐車場に設置される給電スタンドによって、外部電源を利用して、アイドリングをなくそうという趣旨のようです。
しかしながら、その発起人となる東京電力が、震災の原発問題で、それどころではなくなっているからか、ホームページも放置されているように見受けられます。
現実として、給電スタンドの設置というインフラが進まず、トラックの絶対量に対しては焼け石に水状態じゃないのかと想像できます。
この調子では、まだまだ、トラックのアイドリングがなくなることはなさそうです。
給電スタンドというところでは、日本RV協会が進める車旅における「RVパーク」の存在も、似たところがあります。
道の駅等に有料で給電スタンドを利用して車中泊できる施設を設けているわけですが、そこでも問題になるのは絶対量です。
ほとんどの「RVパーク」は、2台分とかのレベルですから、ハイシーズンでの確保は至難の業でしょう。
オートキャンプ場での電源付きサイトの確保が困難なように、冷風機やスポットエアコンの利用を目的とする、ワンボックス派までが競争に参加するかもしれません。
そう考えると、このような設備は、防音ボックス対策を行っていないポータブル発電機&ウィンドウエアコン搭載車の方々などに譲り、オルビスや防音ボックスによって対策されたシステムを持った者は、ハイシーズンの利用を避けた方が、理にかなっていると思われます。
ここでも、都合のいいように解釈しやがってとお怒りの方があるかもしれませんが、そこはスルーするより仕方ありません。
昨年の夏には、アイドリング中のトラックに
SAに軽油200L、トラックがホース切られる
なんて事件があったりで、相手にするべきではないケースというのも実際にあるみたいなので、敢えてタブーを記事にしてみました。
2014年06月01日
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エアコンは贅沢かな、と考えてましたが、わんこにとっては車内の暑さは酷ですよね。夏場初体験の我が家は、なすすべなし。「忍」ですかね
行く場所にもよりますので、必要性を感じてからでいいですよ。
うちは、ワンコが車で留守番というケースが多いので、必須なんですが、ワンコ中心で標高高めの涼しい場所を目指すなら、ファンだけでも大丈夫だと思います。
やっぱり短時間でも必要となれば、ヴォーン7周年記念モデルみたいに、トリプルバッテリー検討でいいんじゃないでしょうか?