ですが、「K-50」で感じる不満がひとつだけあります。
それは、「ローパスフィルター」です。
現在、主力で使用している富士フィルムの「X-T10」は、「ローパスフィルター」レス仕様なので、細部のクッキリ度が違います。
この「ローパスフィルター」ですが、細かな模様等の被写体を撮影した時に現れることのある、実際には存在しない模様(モアレ)や偽色(色モアレ)を低減するために設けられたフィルターなのですが、仕組みとしてそれらのモアレや色モアレをぼかして目立たなくするものなので、その効果を強めると解像度が落ちてしまいます。
説明してもなかなかわかるものではないので、こちらのサイトを見れば違いがわかりやすいでしょうか。
少し前の記事なので、機種は違っていますが、要はローパスフィルターの有無の違いを見るだけなので、K-3UやK-50と読み替えてもらっても良いと思います。
K-5 II s、K-5、K-30を等倍比較 - GANREF
最近は、モアレや色モアレよりも、解像感を重視する傾向が高まっているのか、「ローパスフィルター」レスや、「ローパスフィルター」の使用をコントロールする仕様のカメラが増えてきています。
※X-A1は「ローパスフィルター」のある機種でした、お詫びして訂正します。
現在の主流は「ローパスフィルター」レスもしくは「ローパスセレクター」装備となっていますが、ペンタックスでは、もう店頭在庫も殆ど無いであろう格安の「KS-1」でさえ、「ローパスフィルター」レス仕様です。
数日前に、「K-50」の後継機である「K-70」という機種が発表されたようですが、最新機種らしく「ローパスセレクター」を装備しているようです。

加えて、「K-1」や「K-3U」で採用されている4回のの撮影を合成して超高精細な画像を生成するという“リアル・レゾリューション・システム”も装備しています。
防塵防滴構造の普及一眼レフカメラ「PENTAX K-70」
また、マイクロ・フォーサーズ機である、パナソニックの「GX7」も、後継機「GX7 MarkU」となって、「ローパスフィルター」レスとなりました。
これまで気にしていませんでしたが、知ってしまうと解像感を考えると、4Kフォトやフォーカスセレクトも相まって、「GX7 MarkU」に魅力を感じてしまいます。
もちろん、「ローパスフィルター」が全てダメだと言うわけではなく、モアレや色モアレを抑える効果はあるわけで、解像感が少し損なわれるというだけです。
ボケを強調したポートレートやふんわりした解像感を求めない作品では、有効なわけですから、そこは使い分けということで、「ローパスセレクター」が登場しているのだと思います。
被写体や撮影シーンによって意味あるものか?邪魔者か?と存在意義の変化する「ローパスフィルター」ですが、私自身は、モアレや色モアレ以上に解像感を優先したいと思いますし、今回の次男坊の体育大会でも、富士フィルムの望遠ズームで300mm以上のものがあれば、間違いなく「X-T10」を持ち出していたと思います。
そう考えると、現在の私の「X-T10」の問題点としては、超望遠がないことと、雨の場合を想定しての防塵防滴性の2点ということになります。
「K-50」とオールドレンズの組み合わせも好きなのですが、複数を同時に持ち出すことはできないので、結果を考えると必然的に富士フィルムのシステムを持ち出すことになります。
「K-50」を安価になってきた上位機種の「K-3U」にグレードアップという選択肢もありますが、フラッグシップであるフルサイズの「K-1」が登場した今となっては「K-1」以外は選択できないような気もしていますので、コストで考えると富士の超望遠を加えた方が現実的かも知れません。
もっとも、富士で防塵防滴を実現するには、本体も「X-Pro2」もしくは今月発表と噂される「X-T2」へのグレードアップも必要なので、どちらにしても難しいなぁ…

※同日訂正 X-A1についての記述に誤りがありました。