昨年の8耐で、初めて富士フィルムのミラーレス「X-Pro2」に「XF100-400mmF4.5-5.6」の組み合わせで、グランドスタンド及び1・2コーナースタンドにて撮影しました。
20数年ぶりの鈴鹿8耐観戦APS-Cセンサー機で400mmレンズなので、フルサイズ換算では、600mmの超望遠レンズなわけですが、それでもグランドスタンドでは厳しいという印象が残っていて、今年は、これに×2倍となるテレコンバーター「XF2X TC」と、本体も速射性能に上回る「X-T2」とし、ブーストモードの11コマ/秒を実現するために、バッテリーグリップ「VPB-XT2」を導入しました。
ただし、私にとっての本番は、バレンティーノ・ロッシの走る、10月のもてぎのモトGPであり、今回の鈴鹿8耐は、その練習というかテストの場でしかありません。
テレコンバーターで2倍の800mmは、フルサイズ換算では、なんと1200mm相当となるのですが、懸念はテレコンバーターでは、一段暗くなってしまうことです。
もともと標準的なF4.5-5.6で、決して明るいとは言えないレンズなので、今年の天候の悪さが問題となりました。
“100聞は一見に如かず”で、撮影した写真を並べて、部分的に説明を入れさせていただきます。
午前11時半のスタート時点での撮影場所は、西ストレート後の130RというRの大きな高速コーナーです。

東コースのダンロップコーナーからデグナーカーブへ向かう一群も遠方には見えますが、手間にネットがあって、ピントはネットへ行ってしまいます。

130Rは高速コーナーなので、ファインダー内にマシンを収めるのがなかなか厄介です。

いきなり来たかと思ったら、もう行っちゃうという感じです。
事前にモータースポーツ用の設定を調べておこうと思っていましたが、結局何も出来ずで、ぶっつけ本番で、とにかく振れないようにと、シャッタースピードを1000分の1秒としたところ、テレコン800mmズームでは、真っ暗けっけで、ISO感度を1600までとして、ようやくF11で撮れることを確認しました。
でも、やはり天候が災いして暗い。
この#634ムサシハルクプロの高橋巧選手の写真を画像編集ソフトで、自動補正してみたらこうなりました。

やはり明るくてこっちの方が良いですね。
でも、今回は、ブーストモードを使用することもあって、容量を食うRAWでは残さず、JPEGオンリーで行くと決めていたので、JPEGの補正には抵抗があるので、オリジナルのままのアップとします。

#11チームグリーンのこの程度の大きさなら、ファインダー内に全体を収めるのは難しくないので、失敗は殆どありません。

先行の#5のTSRホンダ、追う#71チーム加賀山共に、ピントも外れにくいのですが、一段大きく撮ろうとすると、急激に難易度が増します。

一番マシな写真をチョイスしているので、その難しさはわからないかも知れませんが、それは、歩留まりに極端に現れます。

こちらは、コース外をスロー走行するマシンなので、シャッタースピードを落とせばもう少し明るく撮れたと反省しています。
しかし、スロー走行であっても、動いている以上、きちっとファインダー内ぴったりに収めることは簡単ではありません。

この#71チーム加賀山のように、上手く収まる場合もありますが、

#19モリワキのように切れてしまう方が多いです。

でも、同じポイントで撮影し続けていると、要領が掴めてきますので、#5TSRホンダに

#12ヨシムラ

#10エヴァンゲリオンに

#21ヤマハファクトリーと、それなりに撮れたりします。
一方、ヘアピンの侵入側に移動すると、こういう構図は撮りやすいです。

クリッピングポイントへ向かって、速度が落ちる場所ですし、数台入れる感じでは、ピントもほぼ失敗がありませんでした。

アスファルトのせいか、露出に幅が出やすいものの、個人的には、ここは明るければ良いと言う感じでもないです。

それでも、大きく1台のみを狙うとなると、やはりファインダー内に収めるのが簡単でもないです。

当たり前ですが、やはり、スピードの落ちるヘアピンは大きく歩留まりの高い撮影ポイントです。

そして、次からの斜め前からの構図がハマります。

#21ヤマハファクトリー

#11チームグリーン

#1スズキ耐久チーム

#ヨシムラ

今回、動画は撮っていないので、

代わりに#21ヤマハファクトリーのGIF画像を作ってみました。

一脚を利用していますが、ブレ具合からファインダー内に収める難しさがわかるかと思います。

そして、そのヘアピンでのショッキングな出来事と言えば、#634ムサシハルクプロの中上貴晶選手のボテゴケです。

#634ムサシハルクプロは、今回、優勝経験もあるエースの高橋巧選手はもちろん、モトGPからジャック・ミラー選手とモト2クラスからこの中上貴晶選手を召集した必勝チームだったわけですが、これが痛い転倒となりました。

今シーズンの成績同様、今ひとつピリッとしない中上貴晶選手の転倒の様子もGIF画像で…。

その後は、頑張ってましたけどね。

やはり、素人にはヘアピンが一番の撮影スポットですね。

オススメです。

なお、超望遠なので、ヘアピンから立体交差がこんな感じで撮れます。

次いで、ヘアピン立ち上がりの先のシケインも近くて良い感じのポイントです。

ヘアピンよりは速度が上がりますが…。

そして、一番奥のスプーンコーナーがまた高速で難しい。

スプーンカーブのこんな感じの広角の構図なら問題ないのですが、

200Rから高速で進入してくるマシンだけを捉えるのは難易度が高く、ファインダー一杯というのはほぼ不可能ですね。

この大きさでも歩留まりの悪さが際立ってます。

そして、トンネルを抜けた西ストレート側から、スプーンカーブを抜けてくるこの感じ、暗いですけど個人的に好きです。

暗くてもその分ヘッドライトが映えます。

んんっ?これは何処だ?
自分でもわからなくなってますが、木の間を抜ける感じは悪くない。

そして、この暗い写真はS字コーナー辺りだと思うんですが、少し暗くなってきたことで、シャッタースピードが1000分の1では厳しくなってしまいました。

でも、シャッタースピードが500分の1にしたら、今度はブレるんです。

1段明るくするために、本当はテレコンバーターを外せば良かったんですが、面倒臭いのでそのままにしてました。

歩留まり最悪で、残り2時間を切ったところで、カメラをリュックに収めることにしました。

その時に、レンズを標準ズームのXF18-55mmF2.8-4に交換して、全景を撮るとまぁ、明るいこと。
想定内の結果ではありましたが、下手くそながらも楽しめました。
あとは、本番の茂木の日本GPに向けて、じっくり作戦を立てたいと思います。