
今年の春から通勤車となった15年落ちのクラウンハイブリッド。
私自身は特段にどう思うこともありませんでした。
クラスが違うので、サンバートラックやシエンタと比較すること自体がナンセンスですし、サンバーのマニュアル操作の楽しさや、シエンタの余裕のある空間は、それはそれで魅力がありますから。
それに、クラウンと言っても15年落ちなので、夏場はエアコンの吹き出し口から腐ったスポンジが飛んできたり、一時はリアのパワーウィンドウが自動で止まらないなんてこともあって、オルビスやシエンタよりも古い車であることに不満を持っていました。
また、ナビがデジタル入力に対応しておらず、地デジは綺麗ですが、外部入力にHDMIが無く、黄赤白のコンポジットとなるため、映像が残念なレベルです。
MDのディスクもたくさんありましたが、MDを利用することはありません。
そんなこんなで、不満が先に立って、新入社員に社用車として譲り渡したただのサンバーの代わりという感じだったのですが、どうもうちの奥さんは違ったようです。
快適過ぎてシエンタには戻れないなんて言うのです。
まぁ、確かにクラスが違うので、乗り心地は良いのは当然ですが、運転する身としては、大柄なボディとなって、どこでも突っ込めなくなったことや、ナビの古さでプラスマイナス0といった感じでしたが、乗り続けている内に、少し印象は変わって来ました。

それは、15年落ちと言っても、当時の最先端だったことで、思わぬ機能を備えていたことです。
ハイブリッドということで、ついつい燃費を気にして表示も給油後燃費にしてしまい、エコ運転に努めてしまうのですが、3500cc+モーターなので、決してお財布には優しくありません。
乗り始めた時には、これまでの通算燃費が8.8km/Lでしたが、私が乗り始めてからは2桁は割ることはありません。
まぁ、自宅までの通勤距離が伸びたことで、必然的に燃費は良くなって当然なのですが…。

今回は特に遠出で利用したこともあり、12.8km/Lと頑張っていますが、クラウンでもエコに振った後期モデルだと20km位は楽にいくのかな?知らんけど。
ネットで見る限り、この車はそこを目指す車ではないようですね。

オルビスよりも、シエンタよりも古いクラウンハイブリッドですが、ハンドル周りには沢山のスイッチが装備されています。

フルデジタルメーターって今では普通なんでしょうけど、当時、クラウンが初装備だったらしい。

乗り込めばスマホとは勝手に繋がってくれて、ハンドルのスイッチで通話も受けることができるし、テレビのチャンネルや音量もハンドルでできるので、その辺りはクラスの違いですね。

ちなみに後部座席からもテレビの操作ができるみたいですが、前席と後席で聞こえ方が違うので、勝手に操作はお互いのストレスになる可能性もありますね。
でも、これは良いと感じたのは、シートの冷暖房です。

この夏、助手席に次男を乗せる機会が多かったわけですが、感覚を失い、どうしても下半身に熱が籠りやすくなる次男なので、シートからの冷風は有難い装備です。
涼しさそのものは感じることはできませんが、蒸れることなく熱が籠らないというのは、麻痺だからこそ助かるのです。

冬場は温風ではなく、電熱ヒーターによる暖房のようなので、逆に気を付ける必要はありますが、直ぐに暖かくなるのはうれしいですね。

最近のトヨタ車には、標準で装備されることが多いそうですが、皮シートの穴から風が出ることを考えると、モケット等の下位のシート生地の車には装備されないのかな?

後部座席にも装備されていて、次男を乗せる時には移乗の関係で必然的に助手席となるので、奥さんは後部座席に座るのですが、以前にも増して気持ちよさそうに爆睡しているように感じます。
本来乗り始める予定だった7年前くらいから乗っていたら、私の印象もまた違ったものになっていたと思いますが、同乗者が喜ぶのであれば、これもまた悪くはないと感じています。
でも、何より私が驚いたのは、クルーズコントロールシステムです。
それ自体は昔乗っていたワーゲンのT4にも装備されていましたが、途中で故障して使えなくなっていました。
なので、特に気にしていなかったのですが、15年落ちとは言え、レーダークルーズコントロールだったのです。
実際に長浜での往復で多用していますが、速度の設定さえしておけば、前車との車間を感知して速度をコントロールするので、足による操作は必要なくなるんですよね。
もちろん、自動運転ではないので、いざという時の為にブレーキを踏めるようにはしておく必要はありますが、手動運転装置でのハンドドライブを余儀なくされる次男には、大きく負担が軽減されるシステムであることを身をもって感じました。
と同時に、15年落ちでこれを実装しているトヨタにも感動しました。
腐ってもという表現は失礼ではありますが、クラウンという車の良さを感じているところであり、最近は続々と発表されているクラウンセダンを筆頭にしたクラウンシリーズにも興味が出たりしています。